僕たちのこのブログでも代表が度々、本を読むのが好きと書いたりしています。「またそのテーマ!?」と思われる方もいるかも知れませんね^^
2019年だったと記憶していますが、経済協力開発機構(OECD)が3年ごとに15歳を対象に行っている「学習到達度調査」で読解力が大幅に低下、と発表しています。この結果により、情報過多になっている今の時代を生きていくことに難しいのでは、との声を上げている人もいるくらいです。
読解力がそんなに大事なの?と思う方は多くいると思いますが正直、僕たちは読解力はものすごく大切だと思っています。
そもそも読解力ってなに?
本を多く読めば「読解力」は着く、と思われている方はいると思います。そんなことはないよ、と言われる方もいると思います。僕はどっちも正しいと思っています。本だけを読んでいても読解力は着かないし、だからと言って本を読まないと読解力は着かないとも思っています。最近ではテレビ番組で「読解力」のことを取り上げているのを観ることも多いな、と思います。この読解力ですがそもそもどんな意味なのでしょうか?
自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力
(引用元サイト:文部科学省)
読解力は上記のようにPISAにおいて定義されています。
PISA:OECD(経済協力開発機構)が実施している、15歳児の学習到達度調査 「PISA(Programme for International Student Assessment)」のこと
僕なりに読解力を簡潔に説明すると、
文章を読んだり、言葉を聞いたり、人と話してその真意を“自分なりに”解釈し、“自分の”言葉として発信出来る力
のことだと思っています。もう少し詳しく書いていきますね。
あ、後、こんがらがるといけないのでここからは文章を言葉といった表現で記していきますね。
言葉を識(し)るということについて
読解力を身に着けるには別の能力が必要だと思っています。
語彙力(ごいりょく)
語彙力とは、 語彙(言葉や単語)をどれだけ知っているか、そしてどれだけ使えるかという能力のことです。
つまり読解力がない(or低い)というのは言葉を知らないし、知っていても的確に使えないということにもなると思っています。この考え方=見方をすれば、本を出来る限り多く読んだり触れたりすれば、言葉を一つでも多く知るということに繋がるし、読解力を上げていくのに必要なことだと理解することも出来ると思います。
言葉一つ一つにはちゃんとした意味があります。言葉にも生い立ちがあります。それら背景を知ったり理解していれば的確に使うことは出来ますが、知らなかったり理解していない場合は使うことも出来ないし、見たり読んだりしても読み解くことは出来ないです。
ほとんど「初めて見る(聞く)」言葉だとしても、何かしら一つでも知っている言葉があれば、その言葉の前後から意味を紐解こうと試みることが出来ます。紐解いていくと最初は一部だけ理解できていたことが言葉全体を理解できていくようになります。
そうなることで言葉全体の真意や意味が解るようになっていきます。そうするとそれまでの自分の知識に深みが増していきます。言葉を知るということは言葉自体が持っている真意や知識を得ることに繋がっていきます。
読解力の向上には国語力とロジカルシンキングが必要
本を読むということが読解力を上げていくことに繋がると考えてはいますが、本だけを読んでも読解力は上がりません。読解力にはその言葉を使う(話す)力も必要です。ここで言っている話すということは「表現、形作られた言葉を、適切に理解・解釈・分析して、改めて自分なりに記述・表現する」ということです。
言葉を識って、それを自分の言葉として発信・記述・表現することで真の読解力が身に着いていくと実感しています。
更に僕は、能動的に、そして自発的にならないと読解力を身に着けることは難しいと考えています。その「読解力」を上げていくには、複数の能力を総合的に上げていく必要があると考えています。その基本中の基本となるのが国語力の向上と論理的に文章を解析するロジカルシンキングになると思っています。
■国語力の向上
読書感想文のように本1冊、物語一つを簡潔にまとめることがもっとも単純かつ簡単な方法だと思います。これはなにも長い本や物語から始めなくても、新聞やネットニュースのような短いコンテンツを、より少ない文字数にまとめてみることから始めるとスムーズにいくと思います。
これをやる時のポイントとして、重要だと思うポイントや意味などを補足していくことです。「重要だ」「面白い」と感じる箇所に線を引きながら読むことを僕はオススメします。「何が重要なのか」「著者は何を言いたいのか」を意識しながら読むと、読解力の向上に役立ちます。この要約ともいうべきことを繰り返していくことで国語力と、それに伴った読解力は高まっていきます。
■ロジカルシンキング
本や物語、記事などをまとめるのに自分の感情をそのまま取り入れないことも重要です。取り入れると主観的になってしまい、思いの外まとまらないものとなってしまいます。
論理的思考といった意味のロジカルシンキングで、情報を整理整頓・分析することによって、複雑なものごとの因果関係を明快に把握したり、問題に対する有効な解決策を導き出したりすることが出来るようになります。
そして論理的に文章、テキストを分析・解析・集計をすると、客観的/俯瞰的な視点を得ることとなり、感情が中心ではなくフラットに情報を受け取ることが出来るようになります。
想像力と言葉の関係性について
そして言葉というのは生きています。「言霊(ことだま)」をいう言葉を聞いたことがある人は多くいると思います。自分の口から発した言葉が巡り巡って運気を上げたり下げたり、取り組んでいることに影響を与えたということを経験した人は多くいると思います。その結果、「言葉って大切だね」ということになります。
これはイメージして言葉を発しているからが大きな要因だと考えていますが、今回のテーマである言葉(=文章)を見る時にもこのことを意識する必要はあると思っています。
最初は戸惑うかもしれませんが、情景を思い浮かべながら言葉や物語を読んでいくと、俯瞰的や思考や客観的な視点を養えるのと同時に、想像力も養うことが出来ます。言葉を識るだけでなく、識ったうえでどのような情景や背景があるのかをイメージ出来れば第三者に対して論理的且つ、より正確に伝えることが出来ます。
言葉から世界観や情景を想像(イメージ)出来れば、より正確且つ適正に伝えることが出来ます。
最後に
読解力が低下していると言われているのはなにも子供だけではないと感じています。大人の人でも読解力が低下している人は多くいると感じています。
今はすごく便利な世の中で、知りたいこと・調べたいことをスマホでサクッと調べる人は多くいると思います。このスマホに限らず、身近になってしまったインターネットから情報をキャッチする能力は高いとしても、その情報にある複雑な言葉をじっくり考えて、その情報の正しいこと正しくないことを読み取る/汲み取る/感じ取る、ということを普段からしていないように思っています。理由としてはフェイクニュースが拡散されやすくなっているからです。
読解力の低下は、キャッチした情報が事実かどうかを自分で考えてみたり、判断したりということをしていないからだとも言えると思います。フェイクニュースを信じてしまい、迷惑を被ったとか、知らず知らずのうちに第三者を傷付けかねないことになってしまうこともあるかと思います。
面倒くさいかもしれないけど、知り得た情報の真偽を確認したり、さらに深く追求したり考えたりすることがとても大事だと感じています。その結果として自分なりの答えや言葉、思考が形成されていきます。
今回の記事が読解力を高めることに少しでも役に立ったり、参考になれば嬉しく思います。今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございます。