こんにちは!今回も私たちのブログ、HS BLOGに来て頂き、ありがとうございます。
前回に続き今回も『色』について書いていきます。特に『デザイン』にとって大切となることを、クリエイター&デザイナー目線で書いていきます。
普段見ている、デザインされた広告には大きく分けて2種類の色があります。もうご存知の方も多くいると想いますが、RGBとCMYです。
RGBは主にWeb(インターネット)で見る色の要素。
CMYは主に印刷されたもの(紙媒体が主)で見る色の要素、となります。
CMYとRGBの違い
最近は弊所に頂く案件は殆どが『弊所内で撮影した写真ありき』の広告制作となっています。
ありがたい限りです。
ただ、その案件がWebなのか、印刷物なのかによって、色をRGBとCMYに創り分ける必要があります。Webと紙の両方を生業としている場合、それぞれの色要素に合わせて広告デザインを創る必要があります。
_RGBの特色
色、と言っていますがRGBは光の3原色となります。
○赤(Red)
○緑(Green)
○青(Blue)
これら3色の掛け合わせの比率によって多々な色を表現/作っています。
重なり具合によって明るくなっていき、3色全てが重なると白になります。このことより「加法混色」と言います。
舞台の照明にこの加法混色が使われている、と言えば解りやすいかと想います。
_CMYの特色
次はCMY。このCMYは文字通り、色の3原色となります。
○シアン(Cyan)
○マゼンタ(Magenta)
○イエロー(Yellow)
RGB同様、これら3色の掛け合わせの比率によって多々な色を表現/作っています。そしてCMYの色というのはインクや塗料(ペンキ)のことと、ここでは想ってください。
重なり具合によって暗くなっていき、3色全てが重なると黒になります。ただ原則的に言えば、黒というよりは黒っぽい(鈍いグレー)となるため、引き締まった綺麗な黒を表現するためにブラック(blacK)を用いています。
そのため印刷関連のデザインの仕事場では、黒を含めてCMYKと言われることが殆どです。重ねるごとに暗くなっていくことから「減法混色」と言います。
色を創る
_媒体に合わせる
先に書いた通り、写真ありきでの案件が多い弊所ですが実は撮影した後の写真のデータは2種類作ります。
RGB用とCMY用の2種類です。
写真データだけでなく、ブランデ策定/制作の場合、Webサイトと会社案内パンフレット、ロゴデザインといったトータルデザイン制作を行いますがその時、Webサイトとパンフレットに使っているCC(コーポレートカラー)もRGB用とCMY用の2種類を創ります。
制作ソフトであるPhotoshopやIllustrator、XDには色の調整機能がありそれを使用しますが、それだけでは実はダメなんです。
販促媒体に合わせた色データをそれぞれ創る必要があります。
_色調整は実は超難しい
媒体に合わせた色データ作成/色調整は実は超難しいんです。
例えばRGBからCMY、CMYからRGBといったように変換して創る場合。
RGBをCMYに変換すると全体の色味は暗くなりますが、どの色味(R?G?B?)がどれだけ暗くなったのか理解していないとダメです。
逆もありきで、CMYをRGBに変換した時に全体は明るくなりますがどの色味(C?M?Y?)がどれだけ明るくなったのか理解していないとダメです。
CMYをRGBに変換した場合は「実際に印刷物を見ながら」といった具合に、『ながら調整』も可能ですがRGBをCMYに変換する場合はそう簡単にはいきません。
_紙質を知る
Webサイトにあるロゴデータ(RGB)をCMYに変換すると想定して、今回は紙に印刷する、ということを例にしていきます。
どの紙に印刷するのか、がとても重要です。実は世の中には白い紙というのは存在しません。もしあるとすればそれは白いインクで印刷された紙です。
白い紙とは厳密に言えば「白っぽい紙」ということになります。
上質紙、コート紙、マット紙、再生紙、古紙、、と他にも様々な紙がありますが、必ず何らかの色が混じっています。
青だったり黄だったり、茶だったり、微々たる量ですが混じっています。だから、印刷する紙(質)に何色が混ぜっているかを判断しないといけません。
また表面を均一にするために加工された紙と、そうでないザラザラした紙もあります。
アート紙は表面が平らになるように加工されているため均一に印刷されて色鮮やかに見えますが、ザラザラした紙の場合、インキが紙の繊維に沈んでしまい、発色が弱くなります。
アート紙やコート紙のような「コート紙系」の紙よりも、上質紙や更紙などの「非コート紙系」の紙ではその傾向が顕著になります。
_色調整の重要性
CMYに変換した時、(※RGBに変換した時も)変換後は必ずさらに単色毎の明暗調整が必要となります。
この単色毎の明暗調整をやらないと必ず後で、ホームページと印刷物の色が違う!ということが起こります。
ショップ目的で見ていたECサイトの商品が手元に届いた時になんとなく「こんな色だったかな?」とか、グルメサイトを見て行ったお店の料理が「あれ?こんな感じだったかな?」といった経験あると想います。
それは単純に写真の上手下手だけでなく、色味(見え方)を調整していないからです。
しっかりと色調整を行えば必ず「あれ?」といった不快感/不安感を取り除くことができ、お客様にも安心感を与えることが出来ます。
■最後に
このように色ひとつをとって見ても、扱う/扱いたい媒体によって大きく変わってくるのが色です。
写真もWebだけで使用/発信するのか、印刷するのか。イラストも然り、です。
片方だけならともかく、Web(RGB)と紙媒体(CMY)の両方で使用/発信する場合は、同じ素材でも2タイプを用意する必要があります。
弊所に関して言えば、納品ファイルの形式をWeb用と印刷用の2種ご用意しています。またWeb用の場合はPC用とスマホ用に分けて、それぞれに適した形式でホームページ等の作成に使用したり、お渡ししています。
色を媒体に合わせて上手に作成/活用していけば、前回に内容にある▶︎「色の持つ訴求効果」も倍増していきます。
ぜひ色についても、どんなことでもご相談くださいね。
今回も、最後までお読みくださり、ありがとうございます。
p.s.
直前のブログより、今まで別れていたこちらのHS BLOGと代表の個人ブログを、まとめていくこととなりました。ぜひ直前記事もお読みください。